コロナ融資は借金である

2020年の始めから2年以上にわたって世界中で大流行している新型コロナウイルス。この影響は当然日本でも出ていて多くの中小企業も大打撃を受けている。飲食や旅行など直接的に影響を受けている業種もあればウッドショックや半導体不足、輸出入が止まった事などによって間接的に影響を受けている業種も多く存在していていい方向でも悪い方向でも全く影響を受けていないという方が少数派という状況であり、多くの中小企業でもコロナ前の状況に戻る事など無いという事に気付き始めている。

ウィズコロナ、ポストコロナ時代を見据えた新しい生活様式への対応が全ての企業に求められており変化に対応できない企業、対応する気が無い企業は市場からの撤退を余儀なくされつつある。政府主導で行った複数回の緊急事態宣言や蔓延等防止措置の影響により傷んでいる企業も多く存在している事もあり企業への手厚い支援策も同時に打ち出してきた。

その一つが持続化給付金や家賃支援給付金などの給付金でありコロナで影響を受けている企業に対する融資制度であるコロナ融資も支援策の一つです。これらの支援策の効果は如実に表れていて倒産件数の減少には一役買っている。ただしこのコロナ融資には副作用もある。会社の将来性を評価する事業性評価などはほとんど行われず傷んでいる会社にじゃぶじゃぶ金を貸し続けた結果企業の倒産件数はコロナ前と比較しても大幅に減っていて2021年の倒産件数はなんと57年ぶりの低水準になっている。

終戦以降バブル崩壊やリーマンショック、東日本大震災など多くの危機を経験してきた我々にとっても過去経験したことないレベルの未曽有の危機が起きたにもかかわらず倒産件数は57年ぶりの低水準となっており実態とはかけ離れた結果となっている。これは一体どういうことなのか?

コロナ対策と銘打って本来救う必要のない将来性のない企業(実際コロナが発生して売上が激減しているにもかかわらず何ら対策を取っていない企業が約3割存在しているというデータもある)に対してとりあえず金を融通するという対策を行った結果、ただ借りた金を食いつぶすだけの所謂ゾンビ企業が量産されてしまったのである。

当然政府もこの状況を良しとはしておらず今後はそのような見込みのない企業、何の改善努力もせず金を垂れ流すだけの企業に対して足りない金を融通するだけの支援はもうしない、という方向性を示しており、今後は今ある金を使い果たしてしまった多くの会社が続々と倒産する大倒産時代が訪れる可能性が極めて高い、というよりももう始まっている。

今後返済猶予となっていたコロナ融資の返済が始まると更に加速度的に倒産企業が増えていく事が見込まれる。そもそも国として今後の企業の在り方についてどう考えているのか、という事を正しく理解しておくことが重要である。国としては中小零細企業が多数存在している今の状況を実はあまり良しとしていない。零細企業は生産性が低くむしろ半数近くは淘汰されるべきだと考えている。(淘汰されても仕方ない、ではなく淘汰されるべきという所がポイント)この事からも今後はただ金を配るような支援策は行われないという事が分かる。

今後も継続して事業を行っていきたいというやる気のある企業に対しては事業再構築補助金や資本性劣後ローンをはじめとした施策を打ち出しているのだからそれを取る努力ぐらいはしてしかるべき、そうでないなら淘汰されても仕方ないというスタンスである。

しかし中小企業の実態を見ているとある程度の期間継続して経営を行ってきた会社は特に金が足りなくなると銀行が貸してくれる、国が助けてくれる、誰かが何とかしてくれる、というぬるま湯につかり続けた結果もうどう考えても後が無いという状態に陥ってしまっているにもかかわらず危機意識が無く自社の現状を見てみぬふりをしている。そんな経営者に多く対峙してきたが、まだまだ先が長い若い経営者や後継者はこのまま流れに身を任せてただ倒産を待つというわけにはいかないはずだ。今厳しい状態だけど今後どうしていいかわからない、コロナ融資の返済が始まってしまうとどうにもならない、そんな会社向けの最後の支援策として”資本性劣後ローン”というものがある。

次回のコラムではこの最後の救済策といっても過言ではない”資本性劣後ローン”について解説します。

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