2022.11.15

コラム

【コラム】売上が低迷してしまう原因とは?

売上が低迷してしまう本当の原因とは

売上が低迷してしまう本当の原因に気づいていますか?本当の原因は、大きく次の2つに分けることができます。それは「外的要因」と「内的要因」です。

外的要因とは、市場や経済の変化など社外の影響を表します。会社の外で起きていることですから、経営者の思い通りに操ることは不可能に近いでしょう。しかし早い段階で正確な情報をつかめれば、対策を打つことは可能です。

内的要因とは、会社の内部で起きた事柄による影響のことです。社内で起きているということは、経営者の努力で変えられる可能性があります。

外的要因とは

外的要因について、さらに詳しく見ていきます。

おもな外的要因は、次の4つです。

 ・流行による影響

 ・周囲の環境変化

 ・ライバルの台頭

 ・企業イメージの悪化

それぞれ説明していきます。

流行による影響

あらゆる商品・サービスは、時代の流れに乗っているときには売上を大きく伸ばすことができます。しかし「流行」という名のとおり永続的に続くわけではなく、次の流行に移れば売上は下がっていき、過ぎてしまった流行に縛られていれば当然のように売上は低迷するでしょう。

2019年に日本で一大ブームを引き起こしたタピオカドリンクは、わかりやすい例かと思います。消費者ニーズが高まったものは一時爆発的に売れますが、ニーズが下がればたちまち売れにくくなります。流行にはいつか終わりが来る、ということを頭に留めておくべきです。新商品の開発に取り組むなどの対策を講じておかなければ、危険です。

先述のタピオカドリンクは、一時的な流行が落ち着くと多くの店が閉店を余儀なくされましたが、一部、現在も安定して店舗を増やしている店が存在します。経営者がブーム終焉を見越して、ドリンクメニューの幅を広げたりフードメニュー提供の準備を早い段階から始めていたりしたことが、功を奏したようです。

周囲の環境変化

自社の商品やサービスに変わりがなくても、周囲環境の変化が売上に大きな影響を与えることがあります。

ある大学の近くに店を構えていて、ランチタイムはいつも近所の学生たちで満席になるような飲食店があったとします。しかし大学のキャンパスが移転してしまったことによって、客足が途絶えるように……というケースがこれに当てはまります。

環境変化への対策は、日頃から情報を集めておくことです。常にアンテナを張りましょう。

身近な環境変化だけでなく、世界の環境変化でも売上は左右されます。たとえば2020年の新型コロナウイルスが引き金となって起こった、パンデミック不況。影響を受けていない業界・企業の方が少ないのではないでしょうか。多少の時差はあるでしょうが、世界的規模の大きな事象が起きた場合、自身のビジネスにもその余波はいつか必ずやってくると考えて、備えておくべきです。

ライバル会社の台頭

同業他社の台頭は、自社の売上に影響を与えます。他社商品のほうが優れていると判断した自社顧客が他社商品ユーザーになってしまうのは当然のことです。同業他社の人気商品や新商品、キャンペーン開催の情報などは、常に入手できる体制をつくっておきましょう。

同業種だけがライバルとは限りません。現代の映画館にとって最大のライバルは、他の映画館ではなく、インターネットによる動画配信サービスだと言えるでしょう。世の中の新しいサービスや新技術に目を光らせておくことは、非常に重要です。ライバルは思いもよらないところから現れるかもしれません。

企業イメージの悪化

売上低迷の原因として、気づかないうちに商品・サービスのイメージが悪くなっていたというケースがあります。

SNSを日常的に使っている顧客の1人が、自社の商品に不満を抱いたとします。そして、そのクチコミがSNSに投稿されて思いもよらないほど広がることは、起こりうるのです。たとえそれが真偽不明の情報だとしても、一度悪評が広がってしまったら、その内容を見た人が離れてしまう可能性は大いにあります。

自社商品や企業イメージが悪くなるような投稿が拡散されていないか、最新の情報をつかむことが大切です。

内的要因とは

内的要因についても説明していきます。

おもな内的要因は、次の4つです。

 ・新規顧客が獲得できない

 ・客単価の低下

 ・商品・サービスの質の低下

 ・従業員や社員の質の低下

それでは順番に見ていきましょう。

新規顧客が獲得できない

新規顧客を開拓しなければ、売上は増えません。もし既存顧客が他社へ乗り換えてしまったら、売上は減る一方です。常に新たな顧客獲得ができるように、宣伝方法の工夫や販路の拡大、新商品開発などに取り組んでいくべきです。

客単価の減少

たとえ顧客の数に増減がなくとも、客単価が下がれば売上は減ります。単価の高い商品から単価の低い商品へ切り替えられていたり、一人あたりが購入する量が減っていたりすることで客単価は下がってしまいます。

値下げをしたときにも客単価は下がります。過度な値下げは、商品やサービスは売れているのに利益がほとんど出ないような状態を作ります。これでは会社にとってメリットがありませんね。計画性のない値下げはやめておくべきです。

既存顧客のリピート率低下も、客単価減少の一因になります。既存顧客とは従来から自社商品を購入してくださっている重要な存在です。ですから、リピート顧客が減少しているときは注意が必要です。リピート回数を確認し、もし減っているのならば、来店回数を増やす仕組みづくりや継続したくなるようなキャンペーンをうつといった対策をしましょう。

商品やサービスの質の低下

これまで使っていた商品・サービスの質が低下すれば、顧客は不満を抱きます。少しでも利益を出したいがためにコストカットをして従来よりも質を落としたら、それに気づいた既存顧客の満足度は、間違いなく下がります。

また、商品やサービスの質は経営者が気がつかないうちに落ちていることもあるため、注意してください。仕入れた材料の質や従業員レベルの低下に、あなたはすぐに気づける自信がありますか?早期に気づくことができるように、ユーザーアンケートを実施したり、店舗の視察にいったりして、声を拾うことができる取り組みを始めましょう。

従業員の質の低下

従業員の質の低下は、会社全体の売上低迷につながります。これまで優秀な担当者が対応していた顧客に営業能力の低い担当者がついたとたん、受注量が減るだけでなく、価格交渉で値切られてしまうようなことも起こり得ます。従業員に対する教育はしっかりとおこないましょう。

売上低迷の原因を特定する方法

なぜ売上が低迷してしまったのか?上記のように多数の原因が考えられます。そこで、根本的な原因はいったい何なのかを特定しなくてはいけません。原因がわからないことには対応もできません。

原因特定の方法として有名なのが、次の2つのフレームワークです。

まず一つめは、ロジックツリー。「Why(なぜ)」と「How(どうやって)」を何度も繰り返す方法です。汎用性が高く導入しやすいフレームワークだと言えます。

現状に対する「Why(なぜ)」という質問を繰り返すことにより、問題の根本となる原因を探ります。

たとえば売上が低下したとき、その理由を洗い出していった結果、「材料の質の低下」が原因だと突き止めたとします。

そうしたら次に、なぜ質が低下したのか?まで掘り下げて考えていきます。掘り下げることで根本的な原因にたどりつき、「そもそも何を解決しなければならないのか」を知ることができるのです。

根本原因を特定したあとは、その原因に対する「How(どうやって)」を繰り返して、解決手段を探ります。

売上低迷の原因が材料の質の低下にあったときには、その材料の質をどのように戻すのか?を見つけるのです。

もう一つの方法は、PESTEL分析です。マーケティングの神様と呼ばれるフィリップ・コトラーが4つのマクロ環境を言い表したPEST分析というフレームワークに、時代に合わせて新たに「Legal(法律的要因)」と「Environmental(環境的要因)」の2つの環境要因を加えたものが、PESTLE分析です。

Political(政治的)

政権、政策、税制、政府の安定性 など

Economic(経済的)

景気、金利、失業率 など

Sociological(社会的)

生活水準、教育レベル など

Technological(技術的)

新技術、業界の取り組み など

Legal(法的)

各種法令、規制緩和 など

Environmental(環境的)

SDGsへの関心、環境保護 など

PESTEL分析は、外部要因を分析・整理するフレームワークです。企業が展開するビジネスが置かれているマクロ環境を6つの視点から分析し、考慮するべき要素を可視化します。

ビジネスとは常に、マクロ環境、つまり世の中全体の環境変化に影響を受けるものです。

自社が今どんな環境に置かれているのか、また、これからの業界の動向がどうなっていくのかを把握するうえで、PESTEL分析はとても役立ちます。

まとめ

前半は、外的要因と内的要因についてお話しました。後半にご紹介したロジックツリーとPESTEL分析は、売上低迷の根本的な原因や解決策を見つけたいときに、非常に役立つフレームワークです。そしてフレームワークを使えば、売上低迷の本当の原因が見つかる可能性が高まります。

「本当の原因」を知ることが、売上低迷から脱出するための鍵となるのです。

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