2023.06.05

「時間ないから決算書なんて見てらんないよ!」って、会社の未来を良くすることより優先すべきことってありますか?

社長が改善しない限り会社は良くならない

決算書は、会社の経営状態や収益性を把握するために作成されます。決算書や税理士に提出する書類を作成する作業は、直接的に売上には結びつかないため、面倒くさいと感じる経営者も多いでしょう。

しかしこの説明を読むと、会社の資金状況や事業の運営を改善するためには、決算書の活用が重要であることが分かると思います。社長が改善策を講じない限り、会社は良くなりません。

皆さんは決算書をきちんと確認していますか?月次の数字を見落とすと、非常に危険です。人件費や原価のかかる業種であれば、単純に売上を増やせば利益も増えるというわけではありません。

売上だけで利益が生まれるという状態なのであれば、細かい数字を追う必要はないかもしれません。しかし、ほとんどの会社はそうではないと考えられます。原価や人件費のような固定費が発生する業種では、数字をしっかりと把握しなければ危険です。

実際に会社が良好な状態なのか、悪い状態なのかも把握できていないかもしれません。会社が期間中に利益を上げているのか、損失を出しているのか、よくわからないという状況は健全とは言えません。

利益を上げるためには、数字を見て会社を正しい方向に導かなければなりません。会社の経営においては、99%は社長の判断に委ねられます。もし現状が悪いのであれば、社長は手法や考え方を変えて改善策を講じなければ、会社の状況は改善されません。

社長が知らないまま、外部の税理士が勝手に会社を改善することはあり得ません。

会計事務所は2つのパターンがある その違いとは?

会計事務所には大きく2つのパターンがあります。ほとんどの場合、帳簿作成や税金計算、決算書や申告書の作成といった事務作業を代行する代行業としての役割を果たしています。これを一般的に代行業と呼び、事務的な業務を代行する役割を担っています。

もう1つのパターンは、稀ではありますが、会社の未来を良くするという意識を持ち、会社の発展に貢献していくパターンです。この2つには明確な違いがあります。

多くの経営者は前者のパターンを期待しており、さらに事務的な作業を依頼するだけでなく会社の発展についても期待しています。この点で、期待と実際の業務内容のギャップが存在します。

ほとんどの会計事務所は、自身がその役割を担っているという自覚がないため、会社の発展には関与していないことが多いです。

一方、後者のパターンでは、私の事務所の例を挙げると、社長と協力して会社を発展させ、社長の夢や目標を実現するためのプランニングを行っています。

その夢や目標を数値計画や行動計画に落とし込み、社長に実践してもらいます。そして、毎月数字を共有し、経営会議を通じて改善を進め、少しずつ事業を発展させていくのです。

このアプローチはPDCAサイクルとして知られており、仮説を立て、実践し、検証し、改善するサポート体制を構築しています。

こうしたアプローチを行えば、会社が改善しないわけがありません。会社の未来を良くする前提で社長とコミュニケーションを取る場合は、必ず毎月数字を共有し、話し合う必要があります。

なぜなら、数字を共有しなければ、会社の状況が良いのか悪いのか判断できないからです。会社の資金繰りや業績の改善を話すとしても、数字を見なければ実現できません。

そして、こうしたアプローチを実施することで何が起こるかというと、社長自身も徐々に数字に詳しくなり、強くなっていくことです。会計事務所の役割は単なる数字の処理や報告だけではありません。会社の成長を支援し、持続的な成功を実現するためのパートナーとしての存在です。

だからこそ、会計事務所の選択は重要です。単なる代行業務をこなすだけではなく、会社の未来を共に考え、経営計画を立案し、数字をベースに改善策を実行する事務所を選ぶべきです。

会社の存続と成長を目指すなら、数字を見て管理し、積極的な経営改善を図ることが不可欠です。今後も決算書や数字の基礎的な話、読み方について解説していきますので、ご期待ください。

社長は決算書を読めるようにしよう

決算書は実は難しいものではありません。毎月数字を見ることで、社長自身も決算書を理解できるようになります。自社の現状を細かく把握することができます。

会社の成長や改善には、このような状態が不可欠です。しかし、「数字が苦手で任せている」という社長は、実際にはサポートを受けていない状態です。

一時的に儲かっている場合や幸運な状況もあるかもしれませんが、数字を見ずに事業を運営することには再現性がありません。商品やサービスには必ずライフサイクルがあり、数字を見ることで成熟期や成長期を把握し、適切な対策を取ることができます。

数字を管理しなければ、打つ手もありません。ただの流行にのまれて衰退してしまうことになります。

ですから、会社を長期的に維持し続けるためには、具体的な数字を見て管理することが必要です。

しかし、実際には多くの会社がこのような管理を怠っています。正確な数字を使うことで売り上げや利益を増やせます。

決算書を作成し、毎月の月次決算を行うことが基本です。一部の会社では日次の決算を行い、日々の収益を管理しているところもあります。難しい面もありますが、少なくとも月次レベルでは数字を見る必要があります。一時的な幸運に頼らず、確実に結果を出している会社は必ず数字を見ています。

会社の未来を良くすることは最優先です。時間ができたらと後回しにすると、永遠に良くなりません。お金がなければ時間もないのです。順序が逆転してしまっています。

現在、2023年以降は倒産する会社が激増しています。これまでは銀行からの借り入れによって何とか維持していた会社も、新たな借り入れができなくなっています。

特にコロナ融資を利用している会社は資金調達が難しくなっています。ただの借金で回すのではなく、自社で収益を上げる仕組みや体制を確立しなければ生き残ることはできません。

今後も決算書の基礎的な話や、決算書の読み方について解説していきますので、引き続きお楽しみにお待ちください。

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この記事を監修した人
市ノ澤 翔

市ノ澤 翔

財務コンサルタント 経営者向けセミナー講師 YouTuber

Monolith Partners代表、株式会社リーベルタッド 代表取締役、一般社団法人IAM 代表理事。
公認会計士資格を持ち世界No.1会計ファームPwCの日本法人で従事。
在職中に株式会社リーベルタッドを創業。
その後独立しMonolith Partnersを創業。中小企業経営者の夢目標を実現を財務面からサポート。
経営改善や資金繰り改善を得意としYouTubeをはじめとした各種SNSでの情報発信も積極的に行う。